Phinloda のいつか聴いた曲

風 - 22才の別れ

昨日紹介した「なごり雪」は男性の視点からの歌だが、伊勢正三氏が書いた曲でちょうど逆の女性目線からの歌になるのが22才の別れである。この歌もかぐや姫の時代から歌われていたのだが、解散して風というグループになったときにシングルリリースして大ヒットした。男性側の歌を女性のイルカさんが歌って、女性側の歌を男性二人組の風が歌うというのは、どういうチョイスでそうなったのか分からないのだが、どちらも全く違和感がないのが何か怖い。

ポップなスリーフィンガーとは裏腹のちょっと暗い内容。別れの歌は皆そうなのだが。田舎から上京してきて東京で同棲生活、それが卒業で家業を継ぐために田舎に帰らなければならない。そこにどういう事情があるのか分からないけど、二人の生活も終わる、というようなモチーフが裏にあって、だから大学卒業の22才という年齢が活きてくる。最近は単位が足りているのに就職難だから卒業しない人もいるらしいが、どうも風情がないというか、現実はシビアだ。

この歌の圧巻は17本目から一緒にロウソクに火をつけるというところで、本当にそんなことをしたのかなと思ったりするが、17才からの5年間というのは、殆ど残りの一生と同じ位の価値がありそうな気がする。かぐや姫の For ever に入っているバージョンはそこのところのギターがロウソクに火を付けているような感じがして、そんな細かい所までいろいろ想像させてくれる曲なのである。

※このページは Yahoo!ブログに投稿された内容を転載・編集したものです。オリジナルの URL は https://blogs.yahoo.co.jp/phinloda/24228751.html です。

2010-04-02 02:53:23 JST

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