今日紹介するのは Coldplay のViva La Vida。盗作騒ぎにもなったが和解になっている。個人的には似ていると言われてみればそうかもしれないが、言うほど似ていないような気がする。決定的にドンピシャのタイミングで似ているとしか思えない曲がいくらでもある事実を踏まえるなら、むしろ似てない感じがするんだけど、それも既に昔話だ。
このあたりの歌詞になると文化的にいろいろ分からないところが出てくるけど、生死とか人生とか哲学的なところに踏み込んだときに、全世界に共通の思想が出てくるというのは面白いと思う。Saint Peter なんて出てきてもキリスト教の知識がない日本人にはサッパリ分からんだろう。そういえば聖書に「汝殺すなかれ」と書いてあるのになぜキリスト教徒は十字軍で殺しまくったのかという質問への回答がどこかにあったのを思い出した。コーランには殺してはならないと書いてあるのになぜイスラム教に忠実であるはずのタリバーンは殺しまくるのか。全て根っこは同じ所にある。
Born in the U.S.A. をこのブログで紹介したときにアメリカはある意味健全なのだと書いた。それは自分のためなら躊躇なく自分以外の人間を殺すという原理の中にある。人を殺してはいけないという原理を守るためなら自分が殺されても仕方ないなんて考えているのは、今となっては全世界の中で日本人だけなのかもしれないし、もしかしたら長い人類史の中でも今の日本だけなのかもしれない。
ちなみに、イラクに派遣された自衛隊員のうち何人かは自殺しているそうだ。曖昧にする必要はない、国会答弁でいたと断言しているのだから事実としていいだろう。福島原発事故で死者はいないと某党の偉い人が言って大問題になり、自殺した人がいるという話に発展している。しかし今回問題にしたいのはそこではない。自衛隊員が海外に派兵されて、敵だとか、現地の人だとか、とにかく誰か人間を撃って殺したというようなことがあるだろうか。もしないとしたら、殺してはいけないという教義があり戒律がある人達でさえ平然と人を殺すこの時代に、海外の人達から見て、それは実に不思議なことではないだろうか。
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です。