フィンローダのあっぱれご意見番 第133回「Sony式」
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久しぶりにノートパソコンを購入した。 VAIOノートZというもので、 TVでもさんざんCMを流していたからご存知かもしれない。 久々に買うかどうか随分迷ってから買ったパソコンである。 もっとも、既に夏モデルが出ていると思うのだが、get したのは初期モデルだ。 | ※ インストールのドタバタとかは、 2003年5月のアレl に出てくる。 | |
迷った理由はいろいろあるのだが、 決め手になったのは、画面解像度である。 1400x1050ドット表示できるというのだが、 今時のノートパソコンなら、その解像度で表示できる機種は他にもある。 ただ、重さが3kgだとか、価格が40万円超とか、 そのあたりで挫折してしまうのだった。 § | ||
ソニーのパソコンはインターネットのサイトで購入することができる。 SonyStyle というサイトなのだが、 以前、ここでデジカメを買おうとして、あまりの難しさに挫折したことがあった。 今回は、ターゲットが SonyStyle 特製モデルなので、 量販店では買えない。 そこで、オンラインショッピングに再挑戦することになった。 | ※ ここで普通なら SonyStyle へリンクするところなのだが、 アフィリエイトを申請したら拒絶されたので、 わざとリンクしない。 | |
実は私はSonyStyleに既に入会している。 なぜそれが分かるかというと、 広告のメールがガンガンとやって来るからだ。 今回も、Z を購入しようというきっかけは、メールなのである。 メールに書かれたリンクをクリックする所から冒険が始まる。 クリックですぐに SonyStyle のページが開いて、 製品情報などが書かれている。 とりあえず「購入」ボタンを押してみたりする。 そこで、最初の間違いなのだが、 まず、SonyStyleにログインしてください、というページが出てくる。 それは分かるのだが、…。
[挫折1] | ||
[挫折2] | ※ ImageStation: Sony がオープンしていた画像系サイト。 登録したユーザーは、画像を upload して、 一般に、あるいは選択した利用者に対して公開することができる。 プリントサービスもあった。 2006年1月末に日本のサービスは終了した。 ただし、海外サイトは残っている。 | |
[挫折3] | ||
そういえば、気になる表示を見たような気がした。 購入特典のおまけアイテムに「CD-RW 20枚」を指定したのだ。 VAIOノートZ には CD-RW ドライブが内蔵されている。 いつでも CD-RW が使えるということには、かなり期待しているのだ。 CD-R のメディアは買い置きがまだあるので、 CD-RWのメディアを選択してみたのだ。 ただ、この選択肢の横に「入荷未定」と書いてあったような気がしたのである。 | ※ その前に使っていた VAIO SR では、外付けの CD-RW ドライブだった。 | |
もしかして、入荷未定というのはこのことなのか? 3日前に来たDMの商品が売り切れというのはいくら何でもないだろう。 と思って、「CD-RWメディア20枚」という選択を訂正して、 「CD-Rメディア30枚」に変更してみた。 再度注文フォームに移動する。 今度は発送予定日が表示された。 つまり、オプションで選択した内容が一つでも「入荷未定」だったら、 製品ごと全て入荷未定、または注文できない、と判定する仕様らしい。 だったら、そんな選択肢は最初から選択できないようにして欲しいものだ。 とか思いつつ、購入のボタンを押す。
[挫折4] ここで諦めるのも何なので、 かなり基本的な所まで戻ることにした。 つまり、やはり完全に別IDで新規登録するといいのだろう。 SonyStyleでは、 複数IDを持っている人は一括しましょう、 みたいなキャンペーン中らしいのだが、 まあ現実はこんなものである。 これではIDが増殖することはあっても、一括できる訳がない。 ということで、新規IDを取り直すことにしたのだが、 これがまた凄かった。 入会時に指定するのは、ID、パスワード、e-mailのアドレス、 それと、最近では定番だが、リマインダーの選択と、その回答である。 リマインダーというのは、 私みたいにパスワードがわからなくなった時に困らないように、 質問と回答のペアをあらかじめ登録しておくサービスだ。 画面に表示される質問に対して、回答が登録したものと一致したら、 パスワードを教えてくれたり、 あるいは、パスワードを再登録する権利を与える、という仕組みになっている。 というか、もしかして、リマインダー使えば何とかなったのか? リマインダーってどこかにあったっけ? それが分からないというのがまず不自然なのだが。 とにかく、入力フォームに情報を全部入れて登録ボタンを押した。 リマインダーには免許証の番号を入れた。 | ||
[挫折5] | ※ 今時「半角」と「全角」で大バトルになったりはしないと思うが、 何なら「キーボードの半角/全角キーを押してから入れた」と読んでいただければこれ幸い。 | |
[挫折6] で、パスワードから記号をはずして、 これで新規登録はok。 この後、全部やり直しで購入手続きをして、 クレジットカードの番号を入れた。 [挫折7] ところが、そのクレジットカードは使えないと表示されてしまったのだ。 ブラックリストに載ってますか、私? じゃなくて、これは有効期限が2003年7月なのがまずかったのだと思う。 支払い予定が2003年8月となっていたのだ。 仕方ないので、別のカードの番号を入れてみた。 これもダメ。 今度は何だろうか? 限度額か? 限度額が30万円という記憶がかすかにある。 VAIO Zの購入価格は、 今時のパソコンでは考えられない値段かもしれないが、 30万円をオーバーしている。 | ||
という感じで、 インターネットでパソコンを買うのがどれほど難しいかお分かりかと思うが、 まあ世の中こんなものだろう。 | ※ ちなみに、結局どうやって買ったのか覚えてないのだが…。 | |
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この原稿も VAIOノートZ で書いているのだが、 インストールの顛末などは個人サイトやフォーラムに書いたので、 興味のある方はそちらを見ていただくとして、 なぜ Z かということなのだが、 要するに今までの pc だと Eclipse を使い込むのにちょっと厳しい、 という状況だったのが影響している。 Eclipse というのは、最近流行っている Java の統合開発環境で、 驚くべきことにフリーでgetできる。 | ※ もはや定番ツールになっているのだが、 Java のみにとどまらず、様々な言語や、 言語以外のデザインにも対応している。 Windows の場合、 メモリが 512MB だと少し厳しい。 1GB 欲しい。 ちなみに、実は今このメモも Eclipse で書いている。 XML のドキュメントだからだ。 タスクマネージャのコミットチャージの表示は 664MB になっている。 | |
ということで、最近 Java ばかりだが、Webのオートパイロットのソフトを書いている。 単純に考えればいいものを、 ログを XML で保存しようだとか、マクロも XML にしてしまえとか、 余計なことを考えたらどんどん壮大な話になってしまった。 話が壮大な割に、つまらないネタを一つ。 char [] text と String str を比較する場合、 List の 3通りの方法のうち、どれが一番いいのだろうか? ---- List (char[] と String の比較) ---- // (1) if (str.equals(new String(text))) { … } // (2) if (str.equals(String.valueOf(text))) { … } // (3) if (java.util.Arrays(text, str.toCharArray()) { … } ---- List end ---- | ||
毎回オブジェクトを作るのは云々、という議論は正論だと思うが、 では実際どの程度違うのか? 実際に測定してみたら、一番時間がかからないのが (3) であることが分かる。 (1) と (2) は殆ど同じだった。(3) は、(1)や(2)の2/3程度の時間で処理できている。 | ※ オブジェクトを生成するというのはコストの高い処理だから、 できれば避ける、というのが定番の技である。 | |
だったら (3) が最もよい書き方なのか。 これがものすごく頻繁に実行される処理ならともかくとして、 parse の途中に何回とか、せいぜい何千回程度の呼び出しで済むようなものなら、 効率は無視して、可読性優先でいいと思うのだ。 (3) は見た感じ、可読性が最も低そうな気がする。 じゃあ (1) と (2) のどちらかというと、これがよく分からない。 何となく、(2) の方がきれいな感じもするのだが、 どんなものでしょうか? |
(C MAGAZINE 2003年7月号掲載)
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修正情報:
2006-03-02 裏ページに転載。
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